運動と動悸と三日坊主

運動好きですか?




昔は休みにジムに行ったり、散歩したり…

歩いたり走ったり出来ていました。



そう、出来ていたんです。




家に引き篭もるようになって酷い時には1日100歩も歩かない事が普通になりました。


【運動不足】


まさに不健康代表選手です。





歩く位は出来るんじゃない?

普通の人はそう思うかもしれません。


「そんな事さえ出来ないのです…。」




それには複数の不安や恐怖が重なります。

先ず、外に出るという難関。


広場恐怖症という不安障害があります。

要するに【外に出る】というだけで不安が襲って来てしまうのです。


理由はそれぞれだと思いますが、自分は主に「外に出て気分が悪くなったらどうしよう。もしやらかしてしまったら…」

というように、考えてしまう事で外が怖くなり家から出られない状態になりました。



そして、切り離せない動悸との格闘。


普通の人は緊張や不安や恐怖などを感じた時、心臓が速くなりドキドキすると思います。

ですが、自分のように常に不安要素に囚われている状態でいると眠っている時以外はずっと心臓はドキドキとしてしまうのです。



とても疲れます。

ずっと緊張している状態ですから。



その状態から運動するとどうなるでしょう。



更に心臓が速く動き、頭の中は【心臓がドキドキ】している事に囚われていきます。



「発作が起きる…!」





さぁ、パニックです。



でも、おかしいですよね?


元々、不安や恐怖で心臓がドキドキし【動悸】を感じています。

そこは何とか発作が起きずクリア出来ています。


なのに…何故…


【運動すると発作が起きる!】

となってしまうのか…。




「単純に心臓がもっと速くなったから」


そうなんです。


普通の人は【運動をする】事で心臓が速く動いたという事を脳は理解するのでしょう。


ですが自分の脳は【運動をする】事で心臓が速く動いている事を理解しつつもドキドキに囚われて不安や恐怖を更に感じてしまいます。




なんだか面倒くさいですね。

ただ運動しているからドキドキが増しただけなのに…ネガテイブ脳内変換。




外に出ないで家の中ならどうか。


「出来ない事もない」



ドキドキが増したら横になれます。

逃げられるのです。




逃げないでやってみる大切さ。

分かってます。




「でもそれは今じゃない!」


口癖です。



運動不足は確かに良くない事かもしれません。

ですが【やりたくない時にやる事は不安を増加させる】

が、自分の考えです。




何事も3日続く事はほぼありません。

「体調が良い日が続かないから」




歩きたくなったら歩きます。

歩かなきゃいけなくなったら歩きます。



それでいいのです。

嘔吐恐怖症と歯医者「自分に合う歯医者?」

そんなこんなで一応、欠けた歯には薬が詰め込まれ安心感。



でも結局は根本的な治療には至っていませんでした。




行かなければ行けない。

やらなければならない。



気持ちはあります。

頭では理解もしていました。




ただ問題があります。


近所の歯医者は治療を断られ、大学病院は怖い。(また頭上で昼飯会話なんか聞きたくない…)



では【何処の歯医者に行けばいいの】です。






その頃、同時期に嘔吐恐怖症とパニック障害が1人では抱えきれなくなり病院へ通っていました。




経緯を説明しながら相談をしてみました。




【いい先生が居るから紹介するよ!】




それは家から数駅。

お世辞にも今風ではない昔ながらの歯医者でした。





「紹介されて来ました。」



受付のおばちゃんは笑顔でわかってるよと迎え入れてくれました。


名前を呼ばれ診察台へ行き、嘔吐恐怖症である事とパニック障害だという事を先生に話しました。




【特別な機械なんてうちにはないよ!普通にやるだけだから】





唖然でした。


前に書いた徒歩10分圏内の歯医者でも、大学病院でも実は静脈内鎮静法というのを使うという説明がありました。

(徒歩10分圏内の歯医者は静脈内鎮静法をやれないので大学病院でという感じだったのかもしれません。)




とりあえず慣れる為にクリーニングから始めるという先生に任せてみようと始めました。


歯科衛生士の先生はとても気を遣ってくれ、苦しくもなく終わりです。




【出来るじゃん!】



先生はフッと笑いながら声をかけてきました。




確かに出来た。

でも不安や怖さはなくなりません。





それでも何とか週に1度、歯医者に通いクリーニングすること数回。



【今日から治療ね!】



(え…急すぎ…心の準備…)



そうなんです。

先生、次に何しますとかの説明があまりないのです。



クリーニングだと思って来た自分。

いきなり治療と言われ頭はプチパニック。

そんな事を考えていると鳴り響く歯を削る音。




【あー神経腐ってる。痛かったら言って】





考える隙すら与えられない状態です。

ガンガン削られ残った神経を殺す薬を詰め込まれ解放されました。




「クリーニングじゃなくて治療だった…」


待合室で待っていた家族は笑ってました。





それからまた週1で通い、その歯はなんとかセメントを詰め込むまでいきました。


根の治療…拷問でした。






自分に合う歯医者。

難しいですよね。


今通ってる歯医者も特別合っているとは思えません。

病院自体、嘔吐恐怖症やパニック障害を【怖がり】と位置付けて呼ぶからです。


では何でそこなのか。



「怖い時に怖いと叫べるからです」



要するに気持ちが少し楽なのです。


勿論、うるさいと怒られる時もあります。

説明不足な先生に不安になる時もあります。

怖がりと言われて(病気なんだよ!)って思う時もあります。



それでも


【本音で話せる、本音を言える】



これが自分の合う歯医者かもしれません。




ただそれでも未だに歯医者に行く日は震えています。

そんなもんです。

嘔吐恐怖症と歯医者「大学病院」

「歯医者に行きたくない。」


あれから口癖のように呟いていました。

でもそんな事言ってもいられません。


【奥歯が欠けてるんですから!!】



朝から気分は最悪でした。

初めての歯科大学病院。

不安で動悸しているのに、緊張で更に加速する動悸にプチパニック状態でした。



大学病院って【人混み】なんです。

嫌い、辛い、怖いのオンパレード。




待たされている時間。


幾度となく「もう帰っていいか」と家族に聞きました。


そんなやり取りを数回。



遂に名前が呼ばれてしまいました…。





ズラッと並ぶ歯医者の椅子。


異様な光景。





簡単に口の中を見られ検査に回されました。


そこで地獄を味わい(嘔吐恐怖症とパニック障害って理解しての無理強いなのか…?)気力はほぼ0状態で診察台へ戻りました。



そして欠けた部分に薬を詰めるというのでどうにか乗り切ろうと思い目を瞑りました。




A「先生(治療してくれている女性)手伝う?」


B「手伝おうか?お昼行こうよ」


C「何する?」




頭上で繰り広げられる会話…。




先生「次回から治療始めます。」






(もうこねーよ…早く飯行けよ…)

と心の中で思いつつ薬を詰めたので一安心しました。




ここで始めて歯科の大きな病院というのを体験したのですが、怖かったです。

歯医者の椅子がズラッと並び歯を削る音が飛び交い人も医者もゴミゴミとしていました。



「もうここには来たくない」


その一言でした。

嘔吐恐怖症と歯医者「近所の歯医者」

これは実体験の話です。


嘔吐恐怖症とパニック障害に悩まされまだ薬にも頼っていない頃、実は奥歯に激痛が走りました。


寝てても痛くて寝ていられない程でした。


それでも我慢して過ごす日々。

今思えば何故、歯医者に行かなかったのか…と思いますがその時は歯医者の【はの字】も頭の中に浮かびませんでした。



そして忘れかけていたある日。

奥歯が欠けました…。


「え…何これ…欠けるってやばい」(動悸)



その時にようやく歯医者に行かなければと決意しました。





歯医者、好きですか?



自分は「大っ嫌いです。」





実は今、その大嫌いな歯医者にある事で通っています。

それはまた別で書こうかなーなんて思います。



一先ず、家から徒歩10分圏内。

それを条件に探して行ってみました。


「嘔吐恐怖症とパニック障害があります。歯医者は怖いです。」


【前以て】伝えました。


検査後、衝撃的な一言。



【うちでは嘔吐恐怖症とパニック障害の方の治療は出来ないので紹介状を書きます。】


「口の中触っておいてそれかよ…」




思わず声に出しそうになりました。

【前以て】伝えたのに…ですよ?




勇気を振り絞って震えながら受けた検査。

渡されたのは大学病院宛の紹介状でした。

美容室という壁

昔の自分。

美容室、結構好きでした。


美容師さんとの会話も。

気持ちいいシャンプーも。


カラーリング、カット、パーマ

何時間、椅子に座ってても苦ではなかった…あの頃。





今は「美容室行きたくない」が本音です。


好きだった会話も辛い。

好きだったシャンプーも不安。



人が沢山集まる空間で【もしやらかしてしまったら…】

パニック障害の予期不安です。



実際にやらかした事はありません。

でも「やばい…」と思った事はあります。




よく【成功体験を繰り返す事によって自信を取り戻す】なんてネットに書いてありますが、繰り返しても自信なんてそう簡単には自分はつきません。


「前も行けたから行ける」


そんな簡単な事じゃないんです。

簡単な事なら悩む事すらありません。



それが予期不安の辛さなのかもしれません。






美容室克服はまだまだ先の話です。

好きなのに良くない

よくネットで


パニック障害 ほにゃらら」


「嘔吐恐怖症 ほにゃらら」


と検索しちゃいませんか。

不安が大きい時こそしちゃうんです。

そこでよく自分が目にしていたのが…



パニック障害にはカフェインは良くない】



パニック障害は煙草を辞めるべき】




そうなんです。

実は珈琲も煙草も大好きでして…。

良くない事は理解してますが辞めてません。


でも一時期、鵜呑みにしてカフェインは抜いてみようと珈琲は辞めて見た事があります。



「飲んでも飲まなくても不安は消えない」

(※個人的な感想です。)


だから好きなものは好きでいいじゃないかと、開き直った訳です。




カフェインを飲む事でパニック発作が酷くなったという方も居るかもしれません。

でも、自分のようにカフェインを飲んでも飲まなくてもなる時はなる!人も居るのかもしれませんね。


試すという行為は勇気がいりますが、小さな事でも「好き」は大事なことです。




出来ない事だらけの中の出来ること。

朝の一服にホット珈琲。

小さな好きは小さな幸せです。

苦手なものは苦手

この病気になってから本当に苦手な事が増えました。


同じ病気でも症状はそれぞれだと思うので一概にこれとは言えませんが、あるあるなのは


「電車」


「外食」


「密室」


「人混み」



どうですか。

自分は苦手です。


前にも書きましたがその他にも


「キッチン」


「トイレ」


「お風呂」


「歯磨き」


「行列」


そんな普通な人なら何とも思わない場所すら恐怖と不安に襲われるのです。


不思議ですよね。


1度その場所で予期不安や吐き気が出ると暫くはその場所に行くだけでも必死になるのです。



【不安や恐怖に逃げてはいけない。】

分からなくもないです。

よく目にするフレーズですよね。



でも自分は怖い時、不安な時は逃げます。



空腹に耐えられなくなれば食べます。

我慢出来なくなったらトイレに行きます。

どうしてもって時は仕方なくやります。


苦手な事ってそれ位でもいいんじゃないかなって思ってしまいます。






そんな感じでお風呂は逃げて最大1週間入らなくて家族から汚いと笑われた事がありました。


死ぬわけじゃないからいいんです。